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いまや主流の提携カード

クレジットカードの会員や加盟店が飛躍的に増大したのは、多数の顧客を抱える企業との力-ド提携が大きく影響しています。提携カードは、いまやカードの主流です。

提携カードとは、家電量販店や百貨店などの消費者と直に接する小売業などと、クレジットカードの利用に関する契約を結んでできたカードのことです。提携先のクレジットカードに国際ブランドや銀行系・流通系クレジットカード、信販などのサブブランドのブランドマークがついています。提携カードに対置するカードを「プロパーカード」といい、サブブランドのクレジットカード会社が直接発行するカードのことを指します。

我が国では、60年代に都市銀行などが出資して銀行系クレジットカードが誕生しましたが、業容拡大のために地銀、第二地銀、信金などの金融機関とフランチャイジー(FC)契約を次々に結んでいきました。このとき、銀行系クレジョト各社は、1行でも多く地域金融機関とFC契約を結ぼうと、激しい獲得競争を展開しました。クレジットカードの草創期は、経済的信用、つまりある程度の年収がなければ、カードを手にすることはできませんでした。それだけに、顧客の信用情報を把握している金融機関に依頼して、カード会員を増やしていったのです。これは、カード先進国の米国も同じ事情だったといわれています。また、流通系クレジットカードは当初、親企業の売り場でだけ通用する仕組みでした。

80年代に入り、JCBが日本専門店会連盟(日専連)と共用カードを発行し、日本信販(現UFJニコス)がVISAとマスターのクレジットカードを発行するなど、本格的なカード提携の時代に入り、会員、加盟店が急激に拡大していきました。

クレジットカード会社にとって提携カードの最大の魅力は、提携先企業が持つ集客力にあります。特に、家電は販店やディスカウントショップ、ホームセンターなどのGMS(大規模ショッピングセンターなどとの提携は、大きな魅力を秘めています。この分野では、昔から分割払い機能を持つ信販会社が強く、他のカード会社はその牙城を切り崩すのに苦労しているようです。ただし、最近はGMSの店舗ごとの契約も増えており、銀行系の巻き返しも予想されます。

提携カードは、2社間の業務提携ですから、業務やコストの分担など、契約内容によって方式が異なります。ブランド会社のカード機能に提携先の顧客情報を搭載したものを「ダブルカード」といい、ブランド会社の会員として登録されます。「スイッチカード」は、提携先とブランド双方のカード機能が合体したもので、双方の会員として二重登録されます。「加盟店開放力-ド」はスイッチカードと同じですが、会員は提携先に帰属します。

サブブランドとは何か?

国際ブランドが日本に上陸する以前に、国内でも銀行系のクレジットカード会社が続々と誕生しました。各社とも自社ブランドの知名度を上げるために宣伝・広告を展開し、ブランド確立に努めました。

サブブランドとは、ディーシーカード(DC)、ユーシーカード(UC)など、都市銀行が共同または単独出資して生まれた国内のクレジットカードのブランドを指します。しかし、各社が発足した当時からサブブランドと呼ばれていたわけではありません。前項で述べた国際ブランド、特にVISAとマスターが70年代後半から陣営争いを繰り広げて世界戦略を展開し、日本上陸を果たした時点でサブ(脇)に追いやられた格好になったのです。

その発端となったのは、87年の「日本信販VISAジョイントカード」の発行といえるでしょう。VISAが世界市場でただ一つマスターに遅れを取っていたのが日本で、86年、旧日本信販にスベシャル・ライセンス(Special License)を与えました。日本信販はすでにマスター会員だったので、国内で初めてVISAとマスターのカードを発行することになりました。これによって日本での2大国際ブランドのデュアル発行が恒常化し、88年から銀行系クレジットカードもデュアル発行を開始しました。

その時点で、国内ブランドは国際ブランドの脇役に追いやられ、「サブブランド」と呼ばれて喪失感を味わう時代に入ったわけです。海外旅行が日本人のレジャーのひとつになっていく時代に、海外で通用しないカードでは会員は増えません。加盟店獲得も国際ブランドのもとに多くのカード会社が連なっているおかげで、親銀行の世話になる必要もなくなりました。

国際化に貢献するメインブランド

クレジットカードが世界中で使えるのは、国際ブランドが張り巡らしたネットワークの賜物です。ブランド会社は、各国の銀行などと提携して加盟店を増やしてきました。

現在、クレジットカードの国際ブランドといえば、VISA、マスター、アメックス、JCBを指しますが、世界初のブランドは1950年にアメリカで発足したダイナースクラブです。次に登場したのがアメックス。発行元のアメリカン・エキスプレス社は、1891年にトラペラーズ・チェックを世界で初めて発行した全米大手の旅行会社です。1958年にアメックスカードを発行し、他のクレジットカード会社を買収するなどして大きく成長しました。同じ58年には、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)がカリフォルニア州で「バンカメリカード」を発行し、66年には同州以外の銀行にもカード発行の許可を与え、勢力を拡大していきました。

こうした米国西海岸でのクレジットカード普及に対処するため、東海岸地域の大手銀行が68年、インターバング・カード協会ICA)を設立しました。「バンカメリカード」は77年にVISAカードに改称し、ICAも79年マスターカードに名を改めて、全世界で覇権争いを繰り広げてきました。

JCBは61年、旧三和銀行系のクレジットカード会社として設立され、81年から独白に海外展開を開始しました。最古のクレジットカード・ダイナースは、我が国で初のカード会社として旧富士銀行などの都銀が中心となって60年に設立しました。99年のみずほフィナンシャルグループの誕生後、シティバンクに売却され、その傘下になっています。

ダイナースとアメックスはステータスが高いのが特徴です。特にアメックスの「ブラックカード」は「青天井のカード」として、実際に見た人はめったにいないと言われる謎のカードです。JCBは、国内では敵なしですが、やはり国際ブランドの2大潮流はVISAとマスターで、現在はVISAの独り勝ちといった状況が続いています。

クレジットカード業務のすべてを自社で営むのはJCBだけです。VISAやマスターはブランドのライセンスを与え、各国の力-ド決済ネットワークを維持する統括機関です。カードに関する業務は、ライセンスを受けたカード会社が行います。ひとつのブランドには膨大な数のクレジットカードがあり、加盟店はブランドによって共有化されているので、ライセンスを供与されれば自動的にブランド傘下の加盟店でカードが使える仕組みです。従って、どの国際ブランドでも利用する環境の差はなく、どこのクレジットカード会社のサービスが消費者の生活インフラにマッチするかが、クレジットカードを選択する大きな要素になっています。

コールセンターで業務を集約

膨大な会員からの問い合わせに迅速に応じるには、業務の集約化が必要になります。クレジットカード、信販、消費者金融では、コールセンターが重要な役割を担っています。

コールセンターはもともと、顧客の相談窓口として苦情や問い合わせに応じる業務処理センターの形で80年代に登場しました。しかし、ITの進展とともにコンピュータと通信が高度に融合する時代に入った90年代後半からは、従来の「後ろ向き」業務だけでなく、積極的なビジネス展開を図る有効な武器として、通信販売業者が大規模なコールセンターを構築しました。クレジットカード業界も1000万以上にのばる会員管理のために、自社でコールセンターを構築するようになりました。

CTI(Computer Telephony Integration=コンピュータ・テレフォニー・インテグレーション)と呼ばれる技術は、クレジットカード業界でも盛んに用いられています。顧客から電話が入ると、購買履歴やショッピンク、キャッシングでの返済状況など、相手のクレジット情報がパソコン画面に即座に表示されるため、オペレータの業務が迅速に行えるようになりました。

返済状況を逐一管理する必要性の高い消費者金融大手各社では、従来、支店が返済の督促や回収事務を行っていましたが、最近では支店事務の効率化と業務の専門化によって回収率を上げており、『プロフィットセンター』(利益を上げる集中基地)といわれています。

コールセンター(コンタクトセンターと呼ばれることもあります)は、自社の顧客やマス媒体の広告を見て電話をかけてくる見込み客からの電話を受信するインバウンド業務と、センター側からキャンペーンや返済の督促などのために発信するアウトバウンド業務の二つに分けられます。インバウンドは通常、フリーダイヤルですから、利用者に負担がかからないので顧客を引き付けやすいといわれ、重要なマーケティング手法として活用されています。

ある大手の消費者金融では、コールセンター化によって年間数億円単位の回収を図っているところもあります。返済実績によって当初の融資枠を広げたり狭めたりする「途上与信」のノウハウに長けた消費者金融では、コールセンターの役割が日増しに高まっています。他のクレジットカードや信販も、キャッシングは今後の最も重要な収益部門と捉えていますので、事情は同じです。

会員の管理は、利用者となるべく近く接することが求められます。ただ、コールセンターの構築は大きなシステム投資を伴うので、業界内での共同利用が進む可能性があるでしょう。

売り上げ向上のための販売促進策

クレジットカードの最も重要な業務のひとつは、力-ドの利用率を上げることです。そのためには、加盟店での売上推進策や、力-ド会社による販売促進策は欠かせません。

年会費無料のクレジットカードが増えている現在、たとえクレジットカード会員が増えても、利用率が上がらなければ利益に結びつきません。現在、クレジットカードの稼働率は、全会員が1年に1回以上利用する率が60%~70%あれば、優良な部類に入ります。

カード会社の収益源は、会員が加盟店でカードを利用して発生する加盟店手数料にあります。従って、利用者がなるべく多くの加盟店を利用するよう、加盟店そのものの魅力を高めることが、自社の収益向上につながるのです。

20年近く前は、クレジットカード会社が加盟店を網羅したポケットサイズの分厚い「加盟店名鑑」を会員に配布していました。現在は、クレジットカード会社が加盟店と手を結んで、定期的に会員向けの情報誌を発行しています。それも数種類あり、毎月の請求書送付時に同封したり、季節ごとの催事にあわせたりして会員に届けています。

ダイレクトメール(DM)も販促手法のひとつです。加盟店と協力し、加盟店の商品を紹介して通信販売する狙いがあります。最近は、ITの進歩でやみ雲にDMを送るのではなく、顧客データに基づいて送付すべき内容を分別しています。顧客別のターゲティングは、「データマイニング」などの情報システムが必要になります。

クレジットカード会社独白で商品開発することもあります。キャッシングはその代表例でしょう。あるいは生命保険、損害(自動車)保険などの提携商品や、最近では銀行口座の自動振り替えでは得られないポイント還元を武器に、ETC、公共料金などをクレジットカード払いにする傾向も目立ちます。

クレジットカードの顧客別セグメントも重要な稼働率向上作戦のひとつです。高額所得者を対象にしたゴールドカードや女性専用カードなど、特定層に絞ったカード発行は、顧客の心理をくすぐる狙いがあります。ゴールドカードは年会費も高く、頻繁にカードを利用する人でなければ入会してもメリッ卜がありません。しかし、一定の資格要件を満たしていて利用頻度が高い会員は、一般会員のカードに比べて使い勝手がよいのです。傷害保険やポイント優遇などがあり、なかなか魅力的です。

会員はうつろいやすく、いつ退会するとも限りません。クレジットカード会社は、こうしたリスクを回避するために、毎年新規の販促事業を実施する運命にあるのです。

ショッピングとキャッシング

クレジットカードの使いみちは、加盟店で商品を購入するショッピングと、直接お金を借りるキャッシングの二つに分けられます。返済能力を考えた、計画的な利用が望まれます。

ショッピングは、文字どおり買い物をするときにクレジットカードを使うことをさします。キャッシングは、お金を借り入れることを意味します。

ほとんどのクレジットカードは、ショッピンク利用枠とキャッシング利用枠が別々に設定されています。例えば、ショッピングは30万円までを利用限度額、キャッシングは20万円とするなど、ショッピンクのほうが利用枠は多く、金利もキャッシングに比べて低く設定しているのが普通です。

支払方法は、主流であるリボルビング方式が圧倒的です。比較的低額の返済なので、毎月の返済負担が軽減できます。ショッピンク金利は12%から15%といったところです。また「あるとき払い」のような、利用者の返済状況に応じた方式もあります。

リボで支払っているときに、増額して返済できるカードですが、返済の引き延ばしにもつながるので要注意です。翌月払いやボーナス一括払いは金利ゼロですが、ボーナス2回払いは金利ゼロの会社もあれば、3%程度の金利がつくクレジットカードもあります。

こうしたサービスは住宅ローンなどと違い、返済期限がないのが最大の特徴といえます。それは、クレジットカード会社が半永久的にカードを使ってもらいたいという戦略の表れで、リボルビングはそうした戦略の大きな武器になっています。

キャッシングは消費者金融が専業とする世界で、クレジットカード、信販に比べて残高が圧倒的に多い分野です。キャッシングは無担保融資ですから、際限なく貸し出すことはできません。また、返済不能に陥った場合のことも考えると、ショッピンクよりも高い金利で対応せざるを得ません。

リスクの高い商品ですが、その分だけ金利収入がショッピンクよりも見込めるため、クレジットカード各社がいま最も力を入れている分野です。自社のATMネットワークでは利用範囲が限定されているので、銀行や信金と業務提携し、ATMのネットワーク網を拡大して利用者の増加に努めています。

キャッシングは、申し込みの審査に加えて借り入れが始まった以降の取り組み方が難しいといわれています。例えば、初回の申し込みでは、自動契約機や簡便な書面審査の場合は50万円か年収の1割までと法律で定められています。その後の返済状況を絶えずチェックし、計画的な返済をしている人には利用枠を広げたり、返済が滞っている顧客には融資枠を狭めたりすることが、高収益かつ低リスクにつながります。こうした融資方法を途上与信と呼んでいます。この途上与信に一日の長があるのが大手消費者金融です。

会員、力ード会社、加盟店それぞれのメリット

3者が相互の契約を守り、長い取引関係を結ぶことができれば、クレジットカードはライフスタイルの中で様々なメリットをもたらしてくれます。

会員にとってクレジットカードを保有するメリョトは、支払いが後回しにできるため、欲しいものをその場で手に入れることができる点です。消費の機会を逃すことがないのです。分割払いを利用すれば、一括払いでは購人が難しい商品でも小口の返済で購入できます。毎川の支払いが低額に抑えられるため、家計のやりくりにも適しているといえます。

加盟店にとっては、現金払いではためらう顧客でも、クレジットカードを使えば商品をより多く買ってくれるようになり、売り上げが上がります。高額商品の場合など、信販の長期個品割賦ならば顧客の購買意欲が上がるのです。つまり、クレジットカードは加盟店にとって顧客単価を押し上げ、販売の機会が広がる効果があるといえます。売り上げ代金はカード会社が10日間前後で立替払いしてくれますから、不払いのリスクを取ることなく、集金の手間が省けます。

クレジットカード会社には、会員と加盟店の双方から手数料が入ってきます。会員からは年会費、ショッピンクの分割払いやキャッンングの利息で生じる金利収入を得ることができ、加盟店からは加盟店手数料、会員の利用額に応じた売り上げ手数料、信用端末使用料などがもたらされます。

ただ、加盟店維持のための販売促進費用などがかかるため、支出が多いのも事実です。1000円程度の年会費だけでは採算は合いません。それだけに、力ード枚数を増やして稼働率を上げなければなりません。

イシュア(カード発行業務)とアクワイア(加盟店獲得業務)

カード発行と加盟店獲得は、クレジットカード会社にとって「車の両輪」です。この2大業務の均衡を保つことが、収益に大きく影響してきます。

クレジットカードは薄利多売の産業ですから、規模のメリットがなくては他社との競争に勝ち抜けません。カード発行者を「イシュア」(Issuer)と呼び、会員獲得とカード発行業務をイシュア業務といいます。会員募集は、銀行系では親銀行の本支店やカード会社の各サービスカウンター、流通系では売り場のなかで即時販売コーナーを設けて実施することが一般的です。

無担保で信用を付与するだけに、信用調査が最も大事な仕事になります。クレジットカード会社が独自に開発した自動審査システムによって判定し、個々の信用力によって利用枠が決まります。

一方、加盟店の獲得も欠かせません。クレジットカードは使われてこそ利益が上がるので、利用者に人気が高いショップを加盟店化するのは当然のこと。加盟店獲得は「アクワイア」(Acquire)といいます。加盟店獲得は、カード会社や親企業が委託されて行うのが一般的ですが、専門業者もいます。加盟店募集に対しても、会員募集と同じようにクレジットカード会社は慎重な審査が求められます。加盟店企業が自社のブランド(信用力)を傷つけるような会社とは契約できません。事業内容をチェックし、種々の手数料を両社で決めて加盟店契約を結びます。契約後も、定期的に加盟店へ訪問することが必要です。ここ数年は、加盟店となっている訪問販売業者や通信販売業者がカード会員とトラブルを起こす例が増えているだけに、厳格な審査が求められています。

クレジットカードの仕組み

クレジットカードの最大の特徴は、先に商品を購入し、支払いを後回しにすることです。そのために、会員、力-ド会社、加盟店が相互に関係しあっています。

クレジットカードは、万が一の返済不能を予期して担保を取ることはしません。あくまで利用者の信用力の上に成り立って使用されるもので、所有権はクレジットカード会社にあります。

クレジットカードは、会員の申し込みをして所定の審介を通ると、カードが発行されて手元に届きます。会員は、クレジットカード会社が契約しているレストランや百貨店などの加盟店でショッピングをしたり、お金を借りたり(キャッシンング)します。そのとき、加盟店にカードを提示しサインします。お店での決済は、これでいったん終了します。

次に、加盟店は利用されたクレジットカードの発行会社に売上伝票(データ)を送ります。カード会社は、契約時に決めた手数料を差し引いて加盟店に立替払いします。カード発行会社は、翌月または翌々月までに、カード会員が購入・消費した商品・サービスの立替代金を請求し、会員は申し込み時に決めた自分の金融機関口座から力-ド会社に振り込みます。

会員、カード会社、加盟店のこうした関係は、専門用語では「3者間取引」と呼んでいます。ほとんどのクレジットカード、信販がこの3者間取引ですが、加盟店とカード発行会社が同一の場合もあります。このケースは「2者間取引しといい、ハウスカードとも呼ばれています。百貨店や総合スーパーなど、自社で売り場(店舗)を持っている会社のカードです。利用店舗が限られるので、ハウスカードは減少しています。

クレジットカード産業の概要

クレジットカードには、多くの業態が参入しています。消費を活性化させるために、国が参入基準を厳しくしていないからだとも言われています。

「クレジット」とは、商品を買ったり、お金を借りたりする場合に、担保を取らずに相手を信用して、その仲介役を担うことで、信用取引です。「Credit」は信用を意味します。

クレジットカードには、多種多様の業者が存在します。経済産業省が所管する「日本クレジット産業協会」が統計上分類したところによると、個品割賦購入あっせん業者、銀行系クレジットカード会社、民間金融機関、消費者金融会社などの18業種と、多岐にわたっています。

これだけの業界から参入できるのは、国民の消費意欲を高めて国内製品の売り上げを押し上げ、経済成長を目指す経済産業省の国策が背景にありました。モノやサービス、カネを先に手に入れて、支払いを後回しにするのがクレジットの最大の特徴です。支払いが後回しまたは比較的小額の分割払いならば、商品が購入しやすくなる道理です。

「それに我が国の場合、銀行法に基づく銀行よりも、貸金業法に基づくクレジットカード会社の設立を目指したほうが比較的自由に業務展開でき、与信上の裁量も大きいというメリットがある。クレジット業界は、融資(キャッシング)と商品購入(ショッピング)が2大業務。金融庁と経産省の共管なので、金融庁もクレジットカード会社には厳しく対応しなかった」(カード関係者)との指摘もあります。

18業種のクレジット業態がすべて、クレジットカードを発行しているわけではありません。信用保証会社は、ローンなどの返済をクレジット利用者に代わって保証するもので、ローンというサービスを与えた会社から保証料を取るビジネスをしています。買い物をするたびにクレジット契約を結ぶ個品割賦の専業者は、利用者と文書契約して分割支払いの代金を立て替えます。大型家電の量販店やオートローンを取り扱う自動車ディーラーなど、彼らは必ずしもプラスチックのカードで信用供与をしていません。しかし、広義の意味で信用を供与していることから、クレジット産業の一翼を担っていると考えられています。

このなかでも代表的なクレジット業態は、銀行系・流通系のクレジットカード、個品割賦が得意な信販会社、消費者ローン専業の消費者金融の三つ。「3大ノンバンク」と言われています。しかし、3業態の業務は同質化しつつあり、銀行系・流通系のクレジットカードと信販との合併も起きています。また、メーカー系や鉄道、航空などの交通系なども会員を大幅に増やしており、業態の垣根は一段と低くなっているのが現状です。

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