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高度化する力-ド偽造技術

日本ではこれまでカード犯罪といえば、他人のカードを窃盗して不正使用するというケースが多かったのですが、ここ数年は偽造カードを使用した犯罪が急増しています。日本クレジット産業協会の調査によると、2002年のクレジットカード不正使用による被害額は291億4000万円(前年比5・7%増)にのぼりましたが、そのうち偽造カードによるものは165億円(同12・6%増)で約56・6%と、半分以上を占めています。

カード犯罪が行われるのは、貴金属店やディスカウント店などがもっとも多く、次いで家電量販店、ガソリンスタンドでの被害も巨額にのぼっています。一方、カード犯罪対策の進んだデパートでの被害は減少傾向にあります。ちなみに、増加傾向にある偽造カード被害は97年には12億円だったものが、ここ数年で10倍以上にふくれ上かっています。その大きな原因は、カード偽造技術の進歩にあるといわれています。

現在、カード偽造でもっとも多いのが「スキミング」と呼ばれる手口ですが、これはカードの磁気ストライプ部分の情報を読み取って、そこに書かれているカード番号などの重要情報をそのままそっくり別の力ードに書き込むというものです。スキミングは手のひらに入る程度のスキマーと呼ばれる機械に、カードの磁気部分を通すだけでデータをコピーできる手軽な方法ですが、実際にスキマーをつくり、読み取ったカード情報で偽造カードを作成します。

さらには、偽造カードで購入した商品をさばくなど、各段階で高度な技術、システムが必要であるため、スキミングの背景には大がかりな犯罪組織が存在しているといわれています。そして、犯罪者たちは、スキミングでつくった偽造カードで高額商品などを購入し、ヤミルートで現金化するという方法で利益をあげています。「カード情報を盗む者」「カードを偽造する者」「カードで買い回りをする者」の3者分業が完全になされているのが最近の傾向で、しかもこの犯罪は、香港、日本、英国といったように国際的な広がりもみせています。